2022年4月17日日曜日

QYT-28レポート9(AM変調不具合)

AM変調不具合機を預かりましたが調査段階でプリドライブだけで動作させる必要があった為、急遽2SC2314だけで動作させる改造を行いました。

プリドライブ~ファイナルまでの改造部分(赤丸印のところ)

1.ファイナルFET FQP13N10を取り外す。

2.バイアス抵抗2.2KΩ(R5チップ抵抗)を外す。


3.コレクター電流供給用L6(空芯コイル)を外す。

4.FQP13N10ゲート用パッド → ドレイン用パッドをジャンパーする。


出力は約0.2Wでした。

2SC2314プリドライブ出力をFT1XDでモニター受信してみるとAM変調は綺麗でTiny SA (100Khzスパン、Div.10KHz)表示で見ても帯域広がりは見られませんでした。ファイナル部に何か問題があるようです。 

2022.4.20追記
新しいオンセミFETに交換してみましたが症状は変わらずでした。


2022.5.7追記
親交のあるOM様よりSWRが良いと広がってFM変調っぽくなる。又、カウンタポイズありの場合は良い変調になったとの情報を頂きました。
早速ローカルのOM様に協力頂き、このトランシーバーを用いて試したところ、確かに同じ現象が確認できました。
ロッドアンテナにて28MHz低い方(私の場合はSWR低い方)では綺麗な変調になりました。高い方28.980付近(SWR高い方)では広がる変調、但しカウンターポイズで改善。個体差があるようですが接続するアンテナの条件により回り込みが起きているようです。(追記:27MHz用ロッドアンテナ使用)

2022.5.15追記(画像追加)
無変調時

3KHzサイン波入力時(PCのWaveGene出力をマイクLINEに直接入れてみました。)

入力レベル大(過変調状態)



変調に問題が無い状態でのオシロスコープ画像
AM変調(1KHzサイン波)

2022.5.21追記(画像)
変調に問題が無い状態での3KHzサイン波を入力した時の画像

変調に問題が無い状態での入力レベル大(3KHzサイン波)



2022.5.22追記 (PLLリファレンス水晶)

液晶表示側に付いているPLLリファレンス水晶をキャビティ側に入れた方が良いのでは?という疑問からキャビティ内部側に付け替えてみた。


キャビティ側へ付け替えました。

ギリギリですがキャビティ側に入りました。

水晶のリード(脚)は短くてあまり出しろがありませんが、なんとか半田付け完了。

結果はどうだったかというと、効果無し(逆効果、かえって回り込みしてしまいました)。
後日、元の位置に戻しました。

※メーカー回路図を参考に実機の改善策を探り中…

2022.5.31追記
変調が綺麗になりましたので、他のトランシーバーでも効果あるかどうか試してみたいと思います。
2022.6.6追記
AM変調に問題のある別のトランシーバーにアルミテープを貼ってみました。
室内テストですが、アルミテープを貼る前より少し改善(室内ヘリカルアンテナで周波数低い方で改善、ダミーロードでは変化無し)。

2022.6.6追記
変調トランジスターMJE2955Tをネジ留めすると改善するか?
タップ開けました

変調トランジスターMJE2955Tの特性
過去にネジ留めしたときのトランジスタの特性と比較してHFEはバラツキあり。

変調トランジスター(MJE2955T)だけをネジ留め

室内ヘリカルアンテナでは周波数が低い方では改善、高い方は変わらず(ネジ留め前は周波数低い方も高い方も変調汚い状態)、微妙ですね。ダミーロードでは何故か変調NG。実際に屋外でロットアンテナで交信して受信モニターしてもらいます。


2022.6.7追記 
オシロスコープで波形を観察したところ、変調トランジスターをネジ留めすると変調度が上がることが確認できました。

↓ネジ留め有りの波形
↓ネジ留め無しの時の波形


2022.6.8追記
変調トランジスターMJE2955Tをネジ留めしたトランシーバーにて屋外テストしてみました。
ヘリカルアンテナ及びロッドアンテナいずれも効果あり、但しロッドアンテナは周波数高い方(SWR高い方)で僅かに変調割れぽい感じあり。これはロッドアンテナの根元を指で触ると改善。総体的に効果(改善)が確認できたと思います。 その後、モニター受信動画を送って頂き見たところ、ロッドアンテナ使用で周波数高い時に指でアンテナ根元を触らない状態でもそれほど汚い変調ではないことが確認できました。指でアンテナ根元を触ると、まろやかというか奥深い変調になりました。今後、更にもう1台少しAM変調調子悪い個体にてネジ留め改造してテスト予定。






2022年4月16日土曜日

QYT-28レポート8(プリドライブ~ファイナル参考回路図)

 実機から回路図を起こしてみました。

プリドライブ→ファイナル部分
(何も無いよりは良いかなと思いまして書いてみました。)




※ほどなくしてメーカーより回路図を入手しました。実機は少し違うところがあるようなので量産時に修正入れた?

2022年4月13日水曜日

QYT-28レポート7

QYT-28レポート2(電源シャットダウン)と同じ症状で別のオーナー様から1台預かりました。

付属ヘリカルアンテナにて28.235MHzだとOK、29.300MHzだと送信1分以上で電源が送信中シャットダウン。
その時はP(Power)インジケータはMax赤色表示になっています。
SWRが高い状態だとファイナルFETに負荷がかかり保護回路(電源回路)が働きシャットダウンになるようです。
同じ条件で別のトランシーバーで試すとP(Power)表示はMax赤色表示になりますが連続送信してもシャットダウンせずOKでした。

シャットダウンするトランシーバーのケースを外してFETの取り付け状態を見て見ると放熱シートとFETフランジが密着していなくて隙間がありました。

まずシリコーングリスを放熱シートとFETに充填して熱がよく伝わるようにしました。(ネジ留めは無し)
この状態で再度同じようにヘリカルアンテナ29.300MHzにて連続送信(約10分)してみるとシャットダウンせずに動作しました。
ネジ留め無しでもシリコーングリス充填は効果有ることが分かりました。

修理作業
再度ケースを外して一度塗布したシリコーングリスを全て除去、アルミダイキャストに2ヵ所(FETと変調トランジスター用)タップ開けをします。
今回も新しいオンセミFETを取り付けました。取り外したQYT品(左)、新しいオンセミ品(右)。
Vtが異なる為、バイアス調整(ゲート抵抗値調整)をしてパワー4.0~4.2Wに調整します。


電源シャットダウン現象が出た場合、乾電池ケースを使用すると電源保護回路が働かない為、ファイナルを焼損する可能性があります。乾電池ケースは使用せずにグリス充填、またはネジ留め放熱対策をする必要があります。















2022年4月6日水曜日

QYT-28レポート6(パワー調整方法その3)

QYT社オリジナルのFET(Vt低いもの)を正規品(Vt)の高いものに交換した場合、前回の記事で紹介した方法でパワー調整しても4Wに満たない時はゲート抵抗値を調整してみて下さい。
(調整例)
103(10KΩ) → 8.2K Ω
222(2.2KΩ) →1.1KΩ(2.2Kを重ねて付けます。)

2022.4.7追記
正規品FET(Vt=4.2V)、7.5KΩと1.1KΩの組み合わせで4.6Wとなりました。
パワー調整ボリュームにて4Wに合わせました。
老眼のため小さいチップの半田つけに苦労しましたがなんとか付けました。(少し曲がってしまいました)
FETはオンセミから購入した正規品。

デジタルQRPパワーメーターにて測定


2022年4月1日金曜日

シングルスーパー受信機基板(バージョン2)

にゃんダース基板無料頒布のお知らせ 
!!終了致しました!!

シングルスーパーSSB受信機基板バージョン2
をPCBGOGOにて製作致しました。
前回の無料頒布にてアドバイス頂いたところを修正したり外部VFO入力端子も追加しました。
サトー電気さんの40.225Mhzと10Mhzの水晶で50MHz用にするとちょうどいい感じになりそうです。
バージョン1では7MHz、27M(AM改造)、50MHzにて製作実績があります。


部品挿入参考図

回路図(PDF化したものをご希望の方はメールアドレスをコメント欄からお知らせください。)

回路図を修正しました↓(2022.6.8)

回路図面右下のFCZコイルについての記述に間違いがありました。m(_ _)m
下記赤字部分を修正。



デュアルゲートFET、BF998(2個)をご希望の方は無料でお付け致します。お申し込み時にBF998希望とお知らせください。
シングルスーパー受信機初期バージョンの過去記事↓
製作の勘どころなど参考ください。




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メールアドレスを必ずお知らせください、折り返しご連絡致します。

無料頒布は送料も含めて無料です。
製作してアドバイス頂けると嬉しいです。

※この基板での製作をまだ行っていないためデバッグを含めて製作して頂けると助かりますm(_ _)m

5名様に無料頒布!!早い者勝ち
過去にご応募頂いた方もどうぞ応募ください。
(但し同じ基板の応募はご遠慮下さい)
※すみません、海外発送は対応不可です。

2022.6.8追記
終了致しました!!